- 植わっている場所とは、どれくらいの掘るスペースがあるか
- 各種設備とは、水道管、排水管、電気の線、ガス管など
- 障害物とは、排水マス、ブロック塀、擁壁、建物、植木の密生など
- 前述の抜きたい植木の状況に加えて、抜きたい植木の土中の状態は、表面を見ただけでは、わかりません。樹形や樹種と幹の直径からある程度の予測は、できますが、根の張り方や土の硬さ、石やゴミなどの埋没、各種設備の埋没状況などが重なると、作業に影響します。ですから、見えない以上、悪い条件を想定した料金になっていると推測できます。
- 長い間、お庭に植わっている植木を掘り上げる作業は、自分のフルパワーを出さなければ、掘り上がりません。剪定とは、身体の疲労度が比べ物にならないのです。
- 幹の間隔が一番広い場所から、スコップとバールで根を見つけて、剪定ばさみとノコギリで切っていきながら、根気よく掘り進む。
- 掘る時に、電気の線や各種設備が埋没されていないか、細心の注意をする。
- ある程度、根を切断したあとに、クレーンで吊り上げる。
- 最初の1本目が手こずる可能性があります。しかし、掘り上がれば、次の植木を掘るスペースができます。最初の1本目よりは、楽に掘り上がるはずです。
- 抜根作業費 12,000~25,000円×4本=48,000~100,000円
- 処分代(枝葉・幹・根)
- クレーン使用代
- 難易度(掘るスペースが狭いため)
- 諸経費
- 消費税
- 1~6を足した合計
参考見積もりの1、2、5、6の項目は、各業者の設定料金ですが、3のクレーンは、どういう作業で使うのか?また、4の難易度の料金が入っている場合は、どういう理由かを明確に聞いて下さい。悪い業者は、お客様が知らないことを利用して、難易度を高くする可能性があります。
作業の結果
- 各種設備は埋没なしで、クレーンも使うことなく、無事に掘り上がりました。
- 作業人数は、2人。
- 作業日数は、1日
- 料金(内訳は控えさせて頂きます。1~6の合計)64,000円
施工例 ②
写真は、【植木の豆知識】で紹介しているレンガに亀裂が入っているレンガ花壇を壊さずに、掘り上げる事例です。
作業前の予測
- まず、サツキをレンガに当たらないように、バールで突きながら、掘り上げる。先ほどと同様に最初の1本目が手こずります。
- サツキを全部掘り上げれば、ヒメシャラを掘るスペースができす。
- 掘るスペースが少ないので、真下付近の根を切ることが難しいと思われます。写真には写っていませんが、もう少し上の幹にクレーンのフックをかけて、左右と前(後ろは、壁なので押せない)に引っ張って、真下付近に空間を作れば、根を切れると思います。
- 根が切れて、掘り上げる時に、レンガに当たらないようにクレーンで、吊り上げます。
②. 抜きたい植木の種類と本数
- 抜根作業費 ヒメシャラ 14,000~25,000円+サツキ(ネットで料金を探すとわかりづらいので、書きません)
- 処分代(枝葉・幹・根)
- クレーン使用代
- 難易度(掘るスペースが狭くて、レンガを壊さない)
- 諸経費
- 消費税
- 1~6を足した合計
- 各業者(各地域)に独自の設定料金があるため、料金の幅が広くなっています。作業費の中に処分代が含まれている場合がありますので、確認して下さい。
- ヒメシャラが株立ちなので、一本立ちの木より根が大きくなります。料金が違う可能性があります。
見積もりを取った時の注意点
- 最初から、レンガを壊さないと、掘れないと言われた。
- レンガを壊して、掘り上げる作業と、レンガを壊さないように掘り上げる作業は、たいした料金の差がないから壊そうと言われた。(レンガを壊さないという難易度がすごく高くされたため)
- 難易度を必要以上に高く言われた。
やはり、この事例もお客様が、レンガを壊さないで抜けるかどうかがわからないと思って、費用を高く言うケースがあります。レンガを手で触ってグラグラ揺れるようでは、レンガを壊す必要はありますが、この事例は、レンガの目地に亀裂が入っていますが、手では動きませんでした。


作業の結果
- レンガを壊すことなく、掘り上がりました。
- この事例には、クレーンは必要です。掘り上がった状態で、土を落とすことが、普通です。しかし、レンガ花壇の中で土を落とす作業を行なうと、誤ってレンガにバールやスコップをぶつけてしまう可能性があります。掘り上がったまま吊り上げて、花壇の外に出します。
- よく言われることですが、クレーンで抜くわけではありません。クレーンで抜けるほど、植木は、甘いものではありません。
- 作業人数は、1人。
- 作業日数は、1日。
- 料金(内訳は控えさせて頂きます。1~6の合計)44,000円
まとめ
いかがですか?
植木を掘り上げる場所は、条件が悪いことが多くて、何かしら障害物があるものです。それを、必要以上に言われて、費用が高すぎるから、抜くことを断念したというお話をよく聞きます。不透明な見積もりの内容は、細かく質問して下さい。
どんなことでも、知らないことは、反論できませんから、この記事を読んで、見積もりを取る時に、少しでも植木を抜く作業について、知って頂ければ、幸いです。