植木の豆知識:トラブル回避!あなたにもできる勝手に出た木の対処法 | お庭の剪定をご依頼するなら横浜の植木屋【山下園】にご相談下さい。剪定を安く済ませる方法や植木の豆知識も伝授いたします。

植木の豆知識

トラブル回避!あなたにもできる勝手に出た木の対処法

自分が植えたわけじゃないのに、勝手に出てきて、切っても切ってもまた伸びてくる、そんな木にお困りではありませんか?
 
地際で切っても、必ずと言っていいほど、伸びてきますよね。
 
こういう勝手に出た木は、地際ではなく、根から取り除かないと、お隣との境界では、トラブルの原因になり兼ねます。
 
そこで本日は、勝手に出た木の対処法を紹介します。大きくなっていなければ、あなたでも、取れる方法をお伝えしますので、ぜひ、参考にして下さい。
 
切っても切っても出てくる木は、実生の木
 

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実生の木とは、種から生長してきた木のことです。普通は、近くに実が成る植木があって、種がこぼれて、地上に新芽として、可愛く出てきます。
又は、鳥が実を食べて、種がフンと一緒に排出して、その種から生長する場合もあります。
種から生長した木は、生育が非常に早くて、繁殖力が強いです。
 
切っても切っても新芽が出てくる理由
 
地際で幹が切られたり、木が衰退すると、眠っていた休眠芽が起き出したり、傷を直そうとしてできた癒傷組織から新しい不定芽がつくられて、再生を図ろうとします。
 
聞き慣れない言葉ですが、簡単に言うと、上の枝が、切られたり、枯れたり、あるいは病気になったりした場合、木にとって緊急事態なわけです。
 
葉っぱが、枝が、幹がないいじゃん!ヤバっ!
だから、代わりに栄養をつくるために、緊急に起こされた芽が出てきて、気がつくと、立派な幹になってしまうわけです。
 
休眠芽:一度形成された後に、生長を止めて、休眠している状態の芽
不定芽:葉や根、茎の節間など、普通、芽が出ない場所から出る芽
癒傷組織:幹や枝の傷ついた部分に盛り上がって、発生する細胞集団
 
あなたは知らない勝手に出た木(種から出た木)の未来を…
 

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何か出てきた!!どんな木になるのかなぁ~?と、興味深々になることは、良いことです。そのまま、育っていくことを見守ることもできますが、生長が速いので、気がつくと、いつの間にか大きくなって、切らないといけません。
 
そのうち、自分の手に負えないから、勝手に出た木にお金をかけて、剪定して、最後は伐採か抜根という高額なお金を支払うことになります。
 
ホント、もったいないなぁ~!
 
だって、小さいうちに、大きくなることを知ってたら、みんな絶対取りますよ‼
ですから、あなたに教えたいんです。
 
あなたでもできる!勝手に出た木の掘り上げ方
 

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とにかく、今、切っても切っても、出てしまっている木を対処する方を、優先してほしいので、掘り上げ方を教えます。地際で切ると、また出てきますが、根の途中で切れば、残った根から再生することは困難です。
 
しかし、この方法は、あくまでも種から出た木を、掘り上げるための掘り方であって、植えた木には、使えません。ぜひ、ご家族で確認して下さい。
 
 

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【準備する道具】
バール(釘抜き)
剪定バサミ
移植ゴテ
のこぎり
 
 
 
 
 
 
 
 
 
剪定バサミとのこぎりは、新品を使ってはいけません。土と一緒に切ってしまうと、切れ味が悪くなるからです。そして、のこぎりは、刃が細かいと、土と根が、刃と刃に挟まって、切りづらくなります。普通(万能)が良いです。
 
今回は、種から出た木で、よく見かけるクロガネモチを掘り上げます。写真は、大きい方はクロガネモチで、左下の小さい方がネズミモチです。両方とも、境界ブロックの際から出てきて、ここに植えたわけじゃないことが、わかります。
 

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手順1
まず、幹の左にあるブロックを退かします。(置いてあるだけなので)
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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手順2
次に、バールで幹の周りの土を突きながら、根を探します。細根性ではないので、根は、ニワトリの足のように、数本しかありません。根に当たる感触があったら、土を退かして、根を切りやすくします。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

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バールの使い方
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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手順3
写真の赤線の根をのこぎりで、切ります。この根の下に、根が張っている可能性があるので、のこぎりは、一箇所だけでなく、二箇所に入れて、根を取り除くようにして下さい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

IMG_2129.jpg手順4

横に張っている根は、幸い2本で済んだので、基の根を掘ります。この根は、だいたい、真下に伸びていることが多いので、周りが広ければ、スコップを使って、土を掘って、のこぎりで切ります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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赤い線で囲っている根の場所は、根元に近いので太い。深く掘れば掘るほど、根は細くなります。
そうは言っても、掘るには限度があります。なるべく掘ることができる範囲は、がんばって掘ります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

IMG_2131.jpg手順5

右側と前にブロックがあるので、写真のような向きから、のこぎりで切ります。
 
があるので、刃先が下に向かっていて、斜めに切ることになります。
 
切る方向にもブロックがあるので、幹を倒しながら切ることができず、見た目より切りづらいです。
 
それと、ブロックを切ってしまうと、刃が欠けてしまうので、注意が必要です。
 
 
 
 
 
ちょっと一息、のこぎり豆知識
 

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のこぎりは、縦に使う時は、簡単に力が入りやすいのですが、横に使うと、力が入りづらくて、切りづらい。更に、利き腕と反対側から切ると、もっと力が入らない。力を入れないと、いつまで経っても切れなくて、疲れます。
 
 
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ここからは、上記の「クロガネモチの根から取る」時の「のこぎりを使う作業」だけに焦点を当てます。
 
例えば、バケツの中が土だと仮定します。バケツの範囲だけしか、掘れませんでした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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のこぎりがある程度、前後に引けるくらい、周りの土を掘ることができれば楽ですが、種から出た木は、どんなすき間からでも、発芽して生長します。普通なら絶対植えない壁際や植木のすぐ隣。または、サツキ、ツツジといった低木類の植栽が入り込んでいる間からも、出てきます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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限られたスペースの土中で、下に伸びる根を切る場合、のこぎりの角度が制限されます。利き腕側からのこぎりを引けて、なるべく深い位置で切ります。
 
のこぎりの取っ手(黒い部分)が上に上がるほど、切断面が広くなるので、切るのにけっこうキツイです。
 
 
 
 
 
 
 
 
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上記のクロガネモチの根を切る場合、例4のように根の右側と前に障害物(実際は、ブロック)があるので、切りながら、ブロックの方に傾けることが、できません。
 
真横に障害物がある幹や根を切る場合、のこぎりを引き始めて、切り口が進んでいくと、木の重心がのこぎりを入れた方向(写真の場合は、根の左側)に傾きます。のこぎりが挟まれて、引きづらくなります。
 
又、最後の方は、のこぎりの刃より先に、のこぎりを握っている手が障害物に当たります。手が当たらないようにすると、最後まで根を切ることができません。あともう少しで、切れるからが苦労します。
 
 
 
お話を戻して手順6
 
やりづらくても、なんとか切り終えました。
 
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スペースがない土の中の根を切るということは、自分より低い位置で、態勢が悪くて、障害物があれば、更に切りづらく、すごく苦労する作業です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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右上の写真のように、お隣との境界際で、左上の写真みたいに大きくなってしまったら、トラブルの原因になります。右下の写真くらいの幹でしたら、まだ対処できます。掘り方がわかっていて、道具があれば、あなたでもできます。
 
 
でも、もっと小さいうちに、わかっていれば、こんな面倒なことをしなくても、手で抜けちゃいますよ。
 
長くなりますが、ここからは、主にお庭で多く見られる種から出た木の写真を紹介します。
 
 
これを覚えておこう!! 種から出た木の写真
 
【五十音順】
 
アカメガシワ
 
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  • 浅く3つに裂ける葉形と、赤くて長い葉柄(ようへい)が特徴で、成木になるにつれて、葉の裂け目は、次第になくなります。
  • 勝手に生えてくる雑草のような木。
  • 葉のつけ根にある腺体(蜜腺)があり、ここから蜜が分泌されて、その蜜にアリが集まってきます。これは、アリを誘って、木に悪い影響を及ぼす他の昆虫を、排除させたいからです。
 
クロガネモチ
 
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  • クロガネモチは、モチノキ科で、この仲間は、葉が互生(交互につく)につく特徴です。
  • ネズミモチは、「モチ」と名前に入っていますが、モクセイ科で葉は、対生(対につく)です。
  • シンボルツリーになる植木ですが、生長が速いので、植える場所の将来を、考える必要があります。建物のすぐ近くや、レンガ積みの花壇など、植えるスペースが少ない場所は、NGです。
 
クワ
 
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  • 幼木ほど、切り込みが多くて、成木になるにつれて、丸くなる傾向があります。
  • アカメガシワと同様に、どこでも生えてきて、放っておくと、3~5mくらいは、あっという間です。早めに対処したい木です。
 
サンショウ
 
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  • トゲがある木は、剪定や伐採が大変です。
  • トゲがあるので、枝を押さえる手に力が入れづらくて、切る方の手が、トゲに当たって、切りづらい。
  • 剪定したゴミをビニール袋に入れると、すぐ切れてしまうという手間がかかる木です。
 
シュロ
 
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  • シュロは、絶対に、大きく生長させてはいけません。それは、伐採に高額な費用を必要とするからです。幹は、非常に重くて、切り倒すスペース がなかったら、手で持てる範囲で、細かく切るので、時間がかかります。
  • ゴミ処理も引き取る業者が少なくて、他の木よりはるかに重いので、これまた高額な費用。
  • 救いは、根から取り除く必要はなく、根元で伐採すれば、ほぼ再生は不可能になります。
 
ナンテン
 
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  • 幹が非常に硬くて、剪定バサミよりのこぎりで切るというくらいです。
  • 下から次々と生えてきますので、写真のような、何本もの「かたまり」になります。かたまりが横に広がっていくと、上記の記載したやり方では、根を掘り上げることは、できません。
 
ネズミモチ
 
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  • 名前に「モチ」がつくのは、葉がモチノキに似ているだけで、モクセイ科に属します。
  • 種がこぼれて、生えることが多い木なので、至る場所に存在します。
  • 大きく生長すると、厄介なので、早めに対処して下さい。
 
ヒサカキ
 
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  • サカキと同様に枝葉を神前にお供えすることに用います。
  • ヒサカキは、鋸歯があって、サカキには鋸歯がないので、区別は容易です。

シュロと同様に、鳥が種を運ぶので、色々な所で見かけます。

 
ピラカンサ
 
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  • 冬に赤い実を、たくさんつける木ではありますが、トゲが鋭く非常に危険です。
  • サンショウ同様、トゲに注意しながら、剪定やゴミ処理をするので、時間がかかります。
 
ヤツデ
 
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  • 八手と言われますが、実際は奇数に裂けます。
  • シュロやヒサカキ同様、鳥が種を運ぶので、色々な所で見かけます。
  • 下から生えてきて、横に増える特徴は、ナンテンに似ますが、ヤツデの幹は、柔らかくてスイスイ切れます。

参考資料:「葉で見わける樹木」 林 将之 著

 
まとめ
 
上記に記載した木は、ほんの一部です。
種から出た勝手な木は、どこでも生えて、生長が非常に速く、最後は、自分の手に負えなくなって、少なからずも、剪定や伐採の費用を支払うことになります。
又、境界近くで大きく生長すると、隣人とトラベルにもなり兼ねません。
この記事を参考にして、大きく生長する前に対処して、高額な費用を回避して頂きたいと思います
 

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